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ご挨拶
昭和大学発達障害医療研究所 脳画像研究室は、
- 自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder; ASD)
- 注意欠如多動性症(Attention Deficit Hyperactivity Disorder; ADHD)
を主な対象として、質問紙調査から最新の脳科学研究にいたるまで、発達障害に関する幅広い臨床研究を行うことにより、発達障害で困っている方の特性理解だけでなく治療法の開発に繋げたいと考えています。
臨床と研究の緊密な連携により、発達障害の病態の解明、診断・治療法の確立を目標とし日々研究を行っております。当研究室の大きなと特徴は、MRIや脳波などの脳機能計測装置と経頭蓋磁気刺激(TMS)や視線方向計測器など、認知神経科学の研究ツールを組み合わせて複合的な研究をおこなえるという点です。
構成メンバーは精神科医、臨床心理士、神経科学・心理学・情報工学系研究者など、さまざまなバックグランドを持つ研究者が、発達障害の病態解明と新しい介入方法の開発という目標のもと、研究に取り組んでいます。平成26年度には共同利用・共同研究拠点の「発達障害研究拠点」として文部科学省による認定を受けました。平成30年度からは「戦略的国際脳科学研究推進プログラム」に参画しています。2023年度からは、「ムーンショット目標9」に参画しています。こうした共同利用・共同研究、受託研究を通じて、学内外の研究者、医療・研究機関との交流を盛んにおこなっています。
お知らせ
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2024年9月28日 学術論文「Generalizable and transportable resting-state neural signatures characterized by functional networks, neurotransmitters, and clinical symptoms in autism」が「Molecular Psychiatry」に出版されました。
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2024年9月12日 学術論文「Functional alterations of lateral temporal cortex for processing voice prosody in adults with autism spectrum disorder」が「Cerebral Cortex」に出版されました。
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2024年8月20日 学術論文「The status of MRI databases across the world focused on psychiatric and neurological disorders」が「Psychiatry and Clinical Neurosciences」に出版されました。
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2024年4月30日 学術論文「Shared and Specific Neural Correlates of Attention Deficit Hyperactivity Disorder and Autism Spectrum Disorder: A Meta-Analysis of 243 Task-Based Functional MRI Studies」が「The American Journal of Psychiatry」に出版されました。
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2023年10月16日 学術論文「Aberrant sense of agency induced by delayed prediction signals in schizophrenia: a computational modeling study」がSchizophreniaに出版されました。
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2023年8月19日 学術論文「Cerebral cortical structural alteration patterns across four major psychiatric disorders in 5549 individuals」がMolecular Psychiatryに出版されました。
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2023年8月4日 学術論文「Subcortical volumetric alterations in four major psychiatric disorders: a mega-analysis study of 5604 subjects and a volumetric data-driven approach for classification」がMolecular Psychiatryに出版されました。プレスリリースはこちら
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2023年7月21日 学術論文「 White matter alterations in Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder (ADHD): a systematic review of 129 diffusion imaging studies with meta-analysis」がMolecular Psychiatryに出版されました。
このシステマティックレビュー論文では、注意欠如・多動症(ADHD)における拡散テンソル画像に基づく白質神経繊維の異常についてメタ解析を行いました。 メタ解析の結果から、白質神経繊維の変容はADHDの成人では子供よりも顕著である可能性が示唆されましたが、研究間の方法論や画質の品質チェックの違いが結果の一貫性を低下させている事がわかりました。 -
2023年7月19日 学術論文「Increased glutamate and glutamine levels and their relationship to astrocytes and dopaminergic transmissions in the brains of adults with autism」がScientific Reportsに出版されました。
この論文では、自閉症の脳内にグルタミン酸、グルタミン、ミオイノシトールのレベルが高いことがわかりました。これは、アストロサイトの活性化による神経興奮と抑制のバランスが乱れていることが自閉症の発症に関連しているかもしれません。 -
2023年6月30日 学術論文「Neural correlates of perceptual switching and their association with empathy and alexithymia in individuals with and without autism spectrum disorder」がJournal of Psychiatric Researchに出版されました。
自閉スペクトラム症(ASD)の人々は他者の感情を理解すること(共感)や自分自身の感情や思考を認識すること(アレキシサイミア)に苦労することがあり、これが社会的な能力に影響を及ぼす可能性があります。この研究では定型発達成人とASD成人の間で認知的な柔軟性と共感・アレキシサイミアとの関連を探求し、両グループの脳の活性化パターンが異なることが示されました。 -
2023年3月23日 学術論文「Pathological social withdrawal in autism spectrum disorder: A case control study of hikikomori in Japan」がFront. Psychiatryに出版されました。
この論文は、自閉スペクトラム症(ASD)の特徴が引きこもりとどのように関連しているかを明らかにすることを目的とした、日本の引きこもり患者を対象とした症例対照研究です。 -
2023年3月17日 学術論文「Distinctive alterations in the mesocorticolimbic circuits in various psychiatric disorders」がPsychiatry and Clinical Neuroscienceに出版されました。
この論文は、精神疾患の原因となる脳内のドーパミン関連回路の異常を安静時fMRIデータを用いて調べました。この論文では、統合失調症、うつ病、自閉症の患者と健康な人を比較して、それぞれに特徴的な回路の変化を見つけました。 -
2023年3月1日〜2023年3月2日 CPSYコース東京2023が開催されました。沢山の方にご参加いただき、誠に有難うございました。
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2023年2月14日 学術論文「CRISIS AFAR: an international collaborative study of the impact of the COVID-19 pandemic on mental health and service access in youth with autism and neurodevelopmental conditions」がMolecular Autismに出版されました。
この論文は、COVID-19のパンデミックが自閉スペクトラム症(ASD)などの神経発達症(NDD)当事者の精神的健康とサービスへのアクセスにどのような影響を与えたかを調査した国際的な共同研究です。パンデミックに関連したストレスやサービスの中断が、若者の不安や抑うつ、自傷行為などに様々な影響を与えたことが分かりました。